昨日の早朝、山頂はみぞれが降ったそうです。私たちは11時頃五合目に
行ったのですが小雨が降っていて、山頂は雲で見えませんでした。
写真はその時のもので矢印のところが八合目の山小屋です。
そこに明日、29日から富士山衛生センター(夏期臨時診療所)が開設されます。
今年は7/29~8/22の間、医師が常駐し急病人や怪我人の診療に当たってくれます。
利用者はなるべく少ない方が良いのですが、いざという時には心強い存在です。
昨年の富士山衛生センターの受診者数は494人でした。その内高山病が
356人で、衛生センターを訪れて受診した人の7割以上が高山病という事です。
もちろん、治療を受けずに途中下山する人、頭痛や吐き気を押して登り
続ける人もいるわけで、それを含めると相当数の人が高山病に罹っている
と考えられます。
高山病対策
富士山は森林限界の2400mまで車で上ってしまいます。そこから直ぐに
登り始めてしまうと体が高度に順応出来ません。1時間以上五合目に
滞在し、水分を多めに摂りながらゆっくり登りましょう。
それと睡眠不足も高山病の原因になります。近頃、弾丸登山と呼ばれる
登山者が増えています。夜間に登り始め睡眠を取らないで山頂を目指す
登り方です。吉田ルートの救護所での時間帯別受診者数は午前2時から
3時が最も多いとの事で弾丸登山の影響と見られています。
日程に余裕を持った計画を立てて下さい。
怪我にご注意
富士山での怪我の大半は下りです。山頂の空気の薄い環境で
疲れが蓄積されて注意力も鈍っています。そのためか下りで転倒する事故
が多発しています。昨年、怪我をして衛生センターを訪れた人は14人ですが、
捻挫や擦り傷を負って五合目に下山して来た人を多数見ました。
一昨日、新七合目付近で転倒事故があり山岳救助隊が出動、
救急車で富士宮市立病院に搬送されたという事例があったばかりです。
下りはスピードも出やすく怪我も大きくなり勝ちです。
五合目に戻るまで気を緩めずにゆっくり下山して下さい。
安全で楽しい富士登山を!
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